exhibitionDEMEKIN共同主宰
2011年7月1日から連載をはじめました。

2011年7月7日木曜日

無意味な空間

「僕がある言葉を使うとき、
 それは僕が選んだ意味を意味するのだよ
 ―それ以上でもそれ以下でもない」

 ルイス・キャロル(鏡の国のアリス)1871


自分がつくりたい建築をはっきりとは言えない。

生まれ育った環境からか、
今まで小さな空間で全体をつくっていくようなものが多かった。

少し掘り下げて考えてみると、
この言葉のようなものをつくりたかったように思う。
その空間は特に意味は無いが、
ある人が知覚することでそこはその人が選んだ空間となる。

一つの空間が多くの意味を内包できるような、
しかし空間自体には意味が無いような、無意味な空間。

人が集まって、
各人が自分の五感、全身を使って選び意味ある空間にしていく。
そこにはたくさんの意味が込められ、混在している。

日によって選んだ空間が変わるかもしれないし、
歳をとっても変わるかもしれない。

都市が日々少しずつ変化しているように、
自分が成長するにつれ空間も成長していくような、
そんな建築をつくりたい。


鈴木政博 masahiro SUZUKI

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