一言で言えば「つくりたい建築」はない。
テーマに答えるとすれば、自分なりに「つくりたい○○な建築」があればいいのだけれど、それはないし、そもそも何か固有のイメージを意識して設計行為を行うことは相応しいと思わない。
設計者が「つくりたい建築」をつくるよりも「つくられるべき建築」をつくるほうがずっと自然な行為であると思うからだ。
では「つくられるべき建築」とはなにか。
それは、設計行為の周辺にある事実や出来事から誰もが共有できる「あるべき」を現実に定着させること。
そんなふうに考えている。
僕の場合、自分の頭の中にある小さなイメージよりも、世の中にある多様な事実を一つ一つ紡いでいく方がはるかに大きなイメージに結びついていくと感じる。
だからこそ、
目の前にある事実に向き合うこと。
それまでの自分には無関係な文脈にも手を伸ばすこと。
自分が考えるわがままな妄想よりも、もっともっと広い世界の中から空間をつくること。
そんなことをして建築をつくれれば、と考えている。
後藤充裕 mitsuhiro GOTOH
1986年 宮城県生まれ
2009年 宮城大学卒業
2011年 宮城大学大学院事業構想学研究科空間デザイン領域2年 井上誠研究室在籍
award
2010年度日本建築学会設計競技 最優秀賞
第12回シェルター学生設計競技2010 優秀賞
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